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2月, 2019の投稿を表示しています

Pepper SDK入門(4) はじめてのロボアプリ開発③

アプリの実行についてまとめた前回の学習を踏まえ、このチュートリアルでPepperに"Hello human!"と発話させる簡単なアプリを開発していきます。 前提条件 Android Studio、Pepper SDK plugin、Robot SDKとその関連ツールがインストールされていること。 1.新規プロジェクトの開始 HelloPepperの名称で、新しいプロジェクトを開始してください。 Fileメニュー >New > Robot ApplicationからQiSDKの初期設定が完了していることと、ActivityにonCreateメソッドとonDestroyメソッド、及びRobotLifecycleCallbacksインターフェースが実装されていることを確かめてください。 2.発話の実行 Pepperを発話させるために、 Say クラスを使用します。これはPepperのアクションを作成できるクラスの一つです。 Say クラスの使い方は以下の通りです。 <手順> onRobotFocusGainedの中で、 SayBuilder クラスを使ってSayオブジェクトをビルドします。 Say say = SayBuilder.with(qiContext) .withText("Hello human!") .build(); 発話を実行するために、作成した Say オブジェクトのrunメソッドを呼びます。 say.run(); 完成したコードは下記のようになります。 @Override public void onRobotFocusGained(QiContext qiContext) { Say say = SayBuilder.with(qiContext) .withText("Hello human!").build(); say.run(); } 以上でPepperが発話出来るようになります。 3.チュートリアル GitHub に、上記と同様の発話を実行できる

Pepper SDK入門(3) はじめてのロボアプリ開発②

Androidプロジェクトの作成及びロボアプリの初期設定を行った前回に引き続き、Pepperのエミュレータと実機でアプリを実行するために必要な手順を確認していきます。 1.Pepperのエミュレータ  まずは、Pepperのエミュレータで動作確認するための方法についてです。 <手順> エミュレータボタン をクリックしてください。すると、ロボットエミュレータが表示されます。 プロジェクトにおける実行の構成でappが選択されているか を確認し、 選択されていない場合はそれを選択してください。 実行ボタン をクリックしてください。すると、Select Deployment Targetダイアログが表示されます。 ダイアログからPepperのエミュレータを選択してください。アプリがエミュレータにインストールされ、Robot Viewer上のバーチャルロボットで動作確認することが出来ます。 2.Pepperの実機  次に、Pepperの実機で動作確認するための方法を見ていきます。 <手順> Pepperのタブレットの設定を確認します。タブレットのホームにある設定アイコンをタップし、以下の設定を確認してください。 開発者モードが有効になっていること 開発者向けオプション、デバッグ、ADBも有効になっていること Android studioで、接続ボタン をクリックし、Robots Browserを表示してください。 Use fix portとUse fixed IP/hostnameにチェックを入れ、接続先のPepperのIPアドレスを入力してください。PepperのIPアドレスはタブレットの通知バーか、胸部ボタンを一回押すことで確認できます。 Selectボタンをクリックしてください。すると、セキュリティの警告が表示されます。 Pepperのパスワードを入力してください。初期パスワードはnaoです。変更している場合は管理者に確認して下さい。パスワード入力後にOKボタンをクリックすると、Robot Viewerが表示されます。 Pepperの実機に接続すると、同時にタブレットにもADB経由で接続されます。 プロジェクトにおける実行の構成でappが選択されてい

Pepper SDK入門(2) はじめてのロボアプリ開発①

発話を行うロボアプリの開発をしながら、開発手順について説明していきたいと思います。Androidプロジェクトを作成し、ロボアプリの初期設定を行い、ActivityがPepperを操作するために必要な実装について見ていきます。 1.プロジェクト作成 ロボアプリ開発にあたって、まず初めに標準的なAndroidプロジェクトを作成し、それにロボアプリの設定を追加します。Android StudioのFileメニューのNewからNew Projectを選択し、Androidプロジェクトを作成してください。プロジェクト作成時のTarget Android DeviceではPhone and TabletのAndroid 6.0 (Marshmallow)が選択してください。 2.ロボアプリの初期設定 作成したAndroidプロジェクトにロボアプリの初期設定を行います。 <手順> FileメニューのNewからRobot Applicationを選択します。 サポートするRobot SDKのバージョンと追加するモジュールを選び、OKをクリックしてください。 Sync Project with Gradle Fileボタン(下図の参照)をクリックし、プロジェクトとGradleファイルを同期させます。 結果 これでロボアプリの初期設定が完了しました。以下のファイルが更新されていることが確認できます。 assetsにrobotディレクトリとrobotsdk.xmlファイルが追加されます。robotsdk.xmlファイルには、選択したRobot SDKのバージョンが含まれています。 appのbuild.gradle fileのdependenciesにQiSKDのモジュールが追加されます。これにより、アプリからQiSDKが利用できるようになります。 AndroidManifest.xmlにuses-featureタグが追加されます。追加されたuses-featureタグはアプリがPepperを使用することを示しています。 3.QiSDK実装とロボットのライフサイクル Activityから

Pepper SDK入門(1) Pepper SDKプラグインのインストール

Pepper SDK for Androidのサイトが黙々とアップデートされています。そろそろ感もありますので、Pepper SDK for Androidの公式サイトを読みつつ、理解したことをまとめていきたいと思います。 Android Studio対応版Pepperでは、AndroidのActivityからAPIを使用して、会話や動きを制御することが出来るようです。Pepper SDK for AndroidはAndroid Studioのプラグインであり、グラフィカルツール、Javaライブラリ、QiSDKを提供します。 Android Studio対応版Pepper向けのロボアプリを開発するため、以下に従って開発環境を整えましょう。 《OSバージョンの確認》 まずは、OSとバージョンの互換性を確認してください。 Linux … Ubuntu 16.04 Xenial Xerus - 64bits only Windows … Microsoft Windows 10 - 64bits only Mac … Mac OS X 10.12 Sierra 《Android Studioのインストール》 ロボアプリはPepperにビルトインされたAndroidのタブレット上で動くアプリであり、それによって開発を行うため、Android Studioのインストールが必要です。 <必要なもの> ・Android Studio Version 2.3かそれ以降 最新の安定したバージョンのインストールを推奨しています。 ・Java Development Kit (JDK) Android Studioの動作環境 Android Studioのインストールにあたっては、以下の公式インストールガイドに従ってください: http://developer.android.com/sdk/index.html 《Android SDKとビルドツールの入手》 Androidのアプリを開発するために、Android SDKとビルドツールのインストールが必要です。 <手順> ① Android Studioのツールバーから、 SDK Managerをクリックすると、SDK Managerが表示さ